中小企業診断士が語る!知れば得するノウハウ集

松平 竹央

皆さま、こんにちは。一般社団法人城西コンサルタントグループ(JCG)の松平です。

今回(第5回)は、今まさに募集がある補助金・助成金の中から、本コラムの読者の方にとってご関心が高いであろうものをピックアップしてご紹介します。

Vol.5 使えそうな今年の補助金・助成金

1.ものづくり補助金

正式名称は、「ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金」といいます。 「ものづくり補助金」は、新製品・新サービス開発や設備導入に利用できる補助金です。

今回の「ものづくり補助金」には、いくつかの類型があります。次の表1に、「小規模型」の概要についてのみご紹介しておきます。この「小規模型」が、今年の「ものづくり補助金」においては本コラムの読者の方にとって最も利用しやすいであろうと思われます。詳しくは、公表されている「公募要領」をご確認下さい。

表1 ものづくり補助金の概要 (「小規模型」の場合)
管轄 経済産業省
募集期間 平成28年2月5日~4月13日
補助上限額 500万円
補助率 2/3以内
対象経費 機械装置費、原材料費、技術導入費、外注加工費、委託費、知的財産権等関連経費、運搬費、専門家経費、クラウド利用費
事業期間 交付決定日から平成28年11月30日まで
特筆事項 申請書(事業計画書)については、「認定支援機関」*と呼ばれる機関の確認を受けておく必要がある
*筆者が所属する「城西コンサルタントグループ(JCG)」も認定支援機関です。
住宅関連事業での活用例

住宅関連の事業を行っている方が、この「ものづくり補助金」をどのように活用しているのでしょうか?
昨年度の「ものづくり補助金」で採択された事業計画のうち、住宅に関連のあるテーマをいくつかご紹介します。

採択を得るための申請のポイント

「ものづくり補助金」はこれまでの実績では、審査において採択が得られる率が約40%程度となっています。
「ものづくり補助金」の申請が採択されるようにするためには、どのようなことを考慮して申請すればいいのでしょうか?

採択されやすい申請書(事業計画書)を作成するためには、この補助金を利用して行う事業活動がなぜ必要で、どのように成功に導くのかについてのストーリーを明確に打ち出せるようにするとよいでしょう。その上で、公募要領に開示されているそれぞれの審査項目に対応した内容をしっかりと盛り込みます。
筆者がよくお勧めするのが、審査項目に関する記載漏れが生じないようにするために、予め見出し項目を決めてから申請書を作成することです。審査員に伝えるべきことを、客観的視点に立ち、具体的に、分かり易く伝えることが肝要です。

不採択とされやすいケース

不採択とされやすいケースをご紹介した方が分かりやすいかも知れませんね。
申請書に致命的な記載漏れや記載ミスがあった場合には、申請書の内容が精査されずに不採択が確定してしまうでしょう。このため、まずはそうした単純なミスをしないように細心の注意を払います。
形式的なミスがなく、内容が審査されたにも関わらず不採択となる理由としては、次のような事項を挙げることができます。

外部の専門家に相談する

事業計画書の作成に不慣れな方であれば、外部の専門家に相談することも検討するとよいでしょう。ただし、いわゆる申請代行の事業者の利用に関しては注意が必要です。申請書作成をそうした事業者に過度に任せてしまうと、外見上は立派な書類に仕上がったとしても当社で実行できない計画になりかねず、後にトラブルを生じやすくなります。

補助事業が終了した後に、実際に収益を拡大・改善するための戦略・計画を助言できる専門家を選ぶとよいでしょう。信頼できる専門家に出会うためには、まずは金融機関や公的機関に相談してみるのも方法です。

2.小規模事業者持続化補助金

小規模事業者が商工会・商工会議所と一体となって行う販路開拓等のための費用を補助するものです。
今年の小規模事業者持続化補助金の公募期間は、2月26日から5月13日までとなっています。
広告費、展示会等出展費、開発費、機械装置等費など、とても幅広い費用項目が補助対象とされています。
この補助金もいくつかの類型が用意されていますが、最も一般的なタイプでは補助上限額が50万円(補助率:2/3)と、昨年と同様です。
昨年度の「小規模事業者持続化補助金」については、本コラムの第3回(前々回)にてご紹介しております。住宅関連事業者の方の利用例なども紹介しておりますので、ご参考にして下さい。

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3.市場開拓助成金(東京都)

開発した新製品・サービス等の販路開拓や売上拡大のために、展示会等への出展や広告に要する経費の一部を助成するものです。
本コラムの読者で東京都の事業者の方には魅力的な助成金だと思います。ただし、この助成金を申請するためにはいくつかの要件が設けられています。

まず、東京都内に主たる事業所を有する中小企業等であることがあります。そして、経営革新計画について東京都の承認を得ていることや、東京都の「事業可能性評価事業」において、「可能性あり」と評価されたことなどです。

申請者資格を得ることにやや高いハードルが設けられているのがこの助成金の特徴です。なお、経営革新計画につきましては、本コラムの前回でご紹介しています。
この助成金を活用するためには、新製品・新サービスの開発段階から構想を練っておかれることをお勧め致します。例えば、「ものづくり補助金」による新製品・新サービスの開発成果を、この「市場開拓助成金」を用いて想定顧客や販売パートナーにPRするために活用するということを検討されるといいでしょう。
毎年募集がされていますので、来年の「住スタイルTOKYO 2017」への出展を視野に入れ、この助成金の活用を検討されるといいかも知れませんね。

表2 市場開拓助成金(東京都)の概要
管轄 東京都
申請書類提出日申込期間 平成28年2月22日~4月11日
助成上限額 300万円
助成率 1/2以内
対象経費 展示会に係る出展小間料、販売促進費、広告費など(展示会等への出展は必須)
事業期間 平成28年4月1日~平成29年6月30日まで
申請資格 東京都の中小企業等であることや、経営革新計画の承認を得ているなどの条件が課されている

4.中小企業・小規模事業者ワンストップ総合支援事業(専門家派遣事業)

この事業は、中小企業・小規模事業者の方の相談に対応し、課題を解決するために、各種の専門家を派遣して支援するものです。そして、専門家の派遣に関する経費を国が負担します。
上記の補助金・助成金を活用することを視野に入れた事業計画書の作成や、経営革新計画の策定支援などにも活用できるでしょう。
このほかにも、相談対応・専門家派遣の公的な制度がありますので、そうした制度を使って皆様の事業の戦略に関して外部の専門家の意見も採り入れてみてはいかがでしょうか。

 

毎年、2月頃からその年の補助金・助成金の公募が開始されます。本コラムの次回でも、皆さまにご関心のありそうな補助金・助成金の最新情報をお伝えしたいと思います。

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