中小企業診断士が語る!知れば得するノウハウ集

松平 竹央

皆さま、こんにちは。一般社団法人城西コンサルタントグループ(JCG)の松平です。

今回(第11回)で、本コラムを書き始めてからほぼ1年になります。
これまでに最も多く採り上げたテーマは、補助金・助成金に関するものでした。補助金・助成金を上手に活用するためには早めに情報を入手して、早めに準備に着手することが肝要です。そして、今回のコラムを書いている時点におきまして、今年度の第2次補正予算の動向も見えてきました。

そこで今回は、これまでに採り上げたテーマとも絡めつつ、本コラムの読者の皆様にとってご関心の高そうな今後の補助金の見通しについてご紹介致します。

Vol.11 今後の補助金の見通し(平成28年度第2次補正予算の動向)

1. ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)普及加速事業(補助金)

ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の普及加速化とこれによる住宅への省エネルギー投資拡大を図るため、高性能建材や高性能設備機器、蓄電池等の組合せによるZEHの導入を支援する事業です。

経産省のPR資料によれば、この事業の事業イメージは次のとおりです。

ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)事業イメージ

支援対象は、「ZEHビルダー」によって設計・建築・改築されるZEHです。そしてこの「ZEHビルダー」とは、2020年までに自社の受注、建築、改築等する住宅の過半数をZEH化するという目標を設定・公開して登録を受けたハウスメーカー、工務店等です。

この事業による補助金は、本コラムの読者である事業者様の顧客となる方々に支給されるケースが多いと思われます。
本コラムの第6回は、「顧客向けの補助金でビジネスチャンスを広げよう」、というテーマで書いております。ご参考にして頂ければと思います。

この事業では、2020年までに新築戸建住宅の過半数をZEHとすることを目指すとしています。このため、この事業の補助金は、今後も継続される可能性があります。
これからZEH関連の新製品・新商品を開発する事業者様におかれましては、次に紹介します、「ものづくり補助金」を活用して取り組まれることをご検討されてはいかがでしょうか。

なお、この事業の詳細につきましては、タイミングが合えば今後のコラムにてご紹介致します。

2.革新的ものづくり・商業・サービス開発支援事業(ものづくり補助金)

この事業は、いわゆる「ものづくり補助金」のことです。
平成28年の2月に公募があった「ものづくり補助金」につきましては、本コラムの第5回で紹介しております。
平成28年度第2次補正予算において、本事業が予算化される見通しです。
中小企業者等がIoT・ビッグデータ・AI・ロボットを活用する革新的ものづくり・商業・サービス開発につきましては、3,000万円を上限とする補助金が設定される見通しです。
また、中小企業者等のうち「経営力向上(※)」に資する革新的ものづくり・商業・サービス開発についての補助上限額は、類型によって1000万円または500万円とされる見通しです。

なお、雇用・賃金を増やす計画に基づく取組については、補助上限が倍増にされる見通しです。
さらに、最低賃金引上げの影響を受ける場合は補助上限を更に1.5倍となり、上記と併せると補助上限は3倍に拡大される見通しです。

ケース 補助上限額 補助率
IoT等を活用する場合 3,000万円 2/3
経営力向上に資するもの 1000万円または500万円 2/3
 *雇用・賃金を増やす計画に基づく取組 上記の補助上限を倍増 --
 *最低賃金引上げの影響を受ける場合 上記の補助上限を更に1.5倍
(上記と併せると補助上限は3倍)
--

前述の「※」を記した「経営力向上」とは、平成28年7月1日に施行された中小企業等経営強化法に規定されている「経営力向上」を指すものと思われます。  
この中小企業等経営強化法に基づく「経営力向上計画」を作成・申請し、国の認定を得ておくことで、審査の際に優遇されることが見込まれます。
先の8月24日に公募が締め切られました、平成27年度補正予算の「ものづくり補助金」の2次公募では、一般型類型の応募者が『有効な「経営力向上計画」の認定を受けたことが確認できた場合』に審査において加点されるという扱いを受けました。

最近の「ものづくり補助金」では、申請された件数に対する採択された件数の割合、すなわち採択率が下がっています。次回の「ものづくり補助金」においても同様の優遇措置が施される場合には、「経営力向上計画」の認定を受けていなければ他の申請者との競争上、極めて不利になってしまうという状況も予想されます。あるいは、「経営力向上計画」の申請または認定が、「ものづくり補助金」を申請する上での要件とされるかも知れません。

従いまして、次回の「ものづくり補助金」の申請を検討しておられる事業者様におかれましては、その準備として「経営力向上計画」の申請に早めに取り組まれてはいかがでしょうか。

この「経営力向上計画」につきましては、本コラムの第9回で紹介しました。この制度の仕組みの概要は、次の図のとおりです。

経営力向上計画の仕組み

その後、私たちJCG(城西コンサルタントグループ)では、認定支援機関としてこの「経営力向上計画」の申請支援の実績も増え始めています。本コラムの読者様からのお問い合わせも頂いております。
この「経営力向上計画」につきましては、やはり、「ものづくり補助金」への備えという目的で認定を得ようとする事業者様が多いというのが私たちJCGの印象です。

なお、本コラムの第4回では、「経営革新計画」について紹介しました。次回の「ものづくり補助金」においては、これまでと同様にこの「経営革新計画」の承認を得ている場合にも優遇措置が施されるものと思われます。

3.小規模事業者販路開拓支援事業(小規模事業者持続化補助金)

この事業は、いわゆる「小規模事業者持続化補助金」のことです。
本コラムでは、第3回第5回で紹介しております。
平成28年度第2次補正予算において、本事業が予算化される見通しです。
この補助金は、小規模事業者が商工会・商工会議所と一体となって取り組む販路開拓や生産性向上を支援するものです。
“小規模事業者向け”という制約条件がありますが、国が主体の補助金としては数少ない、国内の販路開拓活動にも利用できる補助金です。本コラムの読者様からのお問い合わせの多かったテーマでした。

補助上限額 ・50万円(一般)
・100万円(賃上げ、雇用対策、海外展開、買物弱者対策)
・200万円(熊本地震対策)
・500万円(複数の事業者が連携した共同事業)等
補助率 2/3

なお、この「小規模事業者持続化補助金」においては、中小企業等経営強化法に基づく「経営力向上計画」の認定取得が有利に働くのかについての正確な情報がまだありません。しかしながら、何らかの優遇措置が施されるかも知れません。

今回ご紹介しました3つの補助金につきましては、10月中にまた新たな動きが見えてくると予想されます。10月中に公募が始まるかも知れません。
皆様の企業におかれましても、こうした補助金の活用を早めにご検討されてはいかがでしょうか。

 

さて、本コラムの運営主体者である住宅ビジネスフェア事務局様と、私たち一般社団法人城西コンサルタントグループ(JCG)とが、共催で今回のコラムの内容に関連したセミナーを開催することとなりました。
開催日時は、10月20日の14:00~16:00、場所は東京駅の八重洲口から徒歩約2分の「あすか会議室」です。
詳しくは、こちらをご覧ください。
私たちJCGからは、今回のコラムでお伝えした補助金、とりわけ「ものづくり補助金」について、申請準備に役立つ情報やノウハウをお伝え致します。
住宅ビジネスフェア事務局様からは、同社が企画・運営する展示会「住宅ビジネスフェア」に関する出展情報をご紹介して頂きます。

 

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